10月10日は何の日でしょうか？ ちょっと調べると色々な日とされていました。
馴染みのあるのが「体育の日」　前回の1964年に東京オリンピックが開催された開会式が10月10日だったことから、それを記念して10月10日が「体育の日」に制定され、1966年から国民の祝日になりました。その後、2000年からハッピー・マンデー制度が導入されたことで、「体育の日」は10月の第２月曜日に変更になります。さらに2020年からは「スポーツの日」に改名されました。
その「体育の日」が10月10日でなくなったことから、この日には様々な記念日が制定されたようです。古くからは「目の愛護デー」。1931年に「視力保存デー」として制定され、その後、親しみやすい「目の愛護デー」に改称されています。10の字を「一〇」と書き横に並べると眉と目の形になることから選ばれたようです（絵文字的発想）。「耳の日」３月３日、「鼻の日」８月７日に対し、やや苦しい感じかもしれません。
同じような発想から「貯金箱の日」。「一」を貯金箱のコイン投入口に、「〇」をコインに見立てています。しかしこれも少し苦しい。「10」があれば良いことになりますから。
次は「島の日」。「島」を「とう」と音読みしたことによるそうですが、これも苦しい。まだあります。「トレーナーの日」。最初の「ト」が「とお」に通じるからと？
「空を見る日」も同様で、これは「空」を「天」（てん）に置き換えただけのことでした。
それとは別に、10月10日を「釣りの日」に制定したのは、「十」を「とお」と読むことから、「十・十」を「トト」（魚）と読んだことによります。
同じくスポーツ振興くじの「ｔｏｔｏの日」にしても、「ｔｏｔｏ」が「十・十」に通じたからでした。同じように「トートバックの日」さらに「転倒防止の日」は、「転倒」が「テン」・「とお」に通じているから
「銭湯の日」は、「1010」が「せん（千）とお」と訓読できるから。
他にも「冷凍めんの日」「トマトの日」？
それに対して「まぐろの日」は万葉歌人山部赤人が聖武天皇のお供をして明石を訪れた際、「しび釣ると海人船さわき」（938番）と詠じた長歌の「しび」が「鮪」のことで、これがちょうど神亀３年９月15日（新暦726年10月10日）に詠まれていることから、記念日にされているので由緒がありますね
更に「缶詰の日」は、明治10年10月10日に北海道で鮭の缶詰製造が始まったことにから、まさに記念日として相応しい。
番外編　例えば「10」を「じゅう」と読むことで、10月10日は「お好み焼きの日」

この日がかつて「体育の日」で、餅がスポーツ時のエネルギー源・栄養補給源として適していることから。
10月10日は「おもちの日」
全国餅工業協同組合が2010年に制定。

ここで問題です。
漢字を組み合わせ「十月十日」から漢字一字を作れますか？

答えは「萌」という漢字。十月十日は「萌えの日」になっています。
同様に十月十日から作れる漢字は、「朝」これに「1010」を「一礼一礼」と読んで、合わせて「朝礼の日」とされています。
また読み方から、10月10日を「とつきとおか」は妊娠期間になり「赤ちゃんの日」

最後に日付の由来は不明ですが
世界精神保健連盟（World Federation for Mental Health）は、
毎年10月10日を「世界メンタルヘルスデー（World Mental Health Day: WMHD）」と定めています。世界メンタルヘルスデーは、世界全体でメンタルヘルス（精神的健康）への認識を高め、偏見をなくすことを目的として定められています。

これだけでも多いな〜と思いましたが10月10日だけでも実はもっとありました。掲載しきれません。同じ日なのに、こんなにたくさん記念日があるとは面白い発見でした。

文責　志村

吉海 直人(同志社女子大学日本語日本文学科 特任教授)の文書を参考にさせてもらいました。