學志館

2022.05.12

英語の話

教育

都麦出版代表の鳥居実氏の記事に興味深いのものがありましたので、一部掲載させてもらいます。

「皆さんは字幕翻訳家として有名な戸田奈津子さんをご存知ですか。戸田さんはスティーブン・スピルバーグ監督の「E.T.」などの字幕翻訳を手掛けたりした,日本一の字幕翻訳家です。たまたま日経新聞夕刊の「人間発見」のコーナーで,戸田さんへのインタビュー記事を見つけ,その内容に「やはり,そうか!」と感心してしまいました。

戸田さんはそのインタビューの中で,「英文法は頭が柔らかいうちに,しっかり身につけておかないと,後から勉強するのは大変です。会話だけ先にやっても,理屈がわかっていなければ,絶対に伸びません。いくらペラペラしゃべっても,三単元のsを落としていたら教養を疑われ,敬意を払ってもらえません」と述べておられます。

また,「文科省には『英語より先に,まず日本語を勉強させて下さい』と言いたいです。字幕の仕事をしたいならばまず,日本語を勉強しなさい。それに尽きます」とも述べておられます。それはいかに英語で意味を理解できても,日本語の語彙や言葉のニュアンスを知らないと,的確にそれを日本語に直せず,絶対にうまくいかないからだそうです。」

120%同感します。最近の英語教育のトレンドは「使える英語」ゆえに、文法など最低限度。しかし、国の方でそういう方針になると現場では、ただでも文法など教えることが難しいものはやらなくていい、ということになりがちで、その大切さを知り指導力のある先生以外に教わる生徒はほとんど英文法なるものは習わず、結果、英語構文も理解できないというひどい状況になっているのではと塾に来て英語を教えている生徒を通して、よく感じる現実です。そう普段から思っていた自分にとって戸田奈津子さんのご指摘は大変ごもっともで溜飲を下げた思いでした。
それもあり引用させてもらいました。
(志村)

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