學志館

2024.01.17

大学共通テスト2024(国語)

教育
来年から新課程となるので
出題の仕方が変わるのではないかと思われた今年の「共テ」。
蓋を開けたら、あれ?センターの頃に戻ってる?という印象…
去年と比べて、絵がない、写真がない、ポスターがない。
問1
話題がモーツァルトのレクイエムなので、
音楽のイメージが湧かない人にはとっつきにくかったと思う。
漢字は4択ながら出題は5問、昨年は3問+漢字の意味を問う出題2問。
(せっかく対策したのになあ)
文章・段落構成を問う問題はセンター時代にお馴染みで、
大分苦しめられたものだが、今回お久しぶり、の登場。
違うもの当てなので、一つ一つ見ていけば難しくはない。
(センターの過去問色々取り組ませておいて良かった…)
問2
お芝居をやっていた私としては、今回の小説問題は大楽勝。
主人公イチナより女優のおばさんの方が共感できた。
「手で糸くずを拾う」という動作の定義は難しく見えるけれど、
なんてことない動作の手が止まる=意識が会話に向く
ということが分かれば読み解ける。
枠=身体だと考えつけば資料の問題は分かる。
今回当たった、と思ったのは、問3の古文と問4の漢文。
古文の出題は江戸時代。ここのとこ出てなかったから
→文法が崩れている→つまり文法事項が鍵となる問題は少ない、
内容読解が中心になるだろう。
漢詩のルールは、直前に一応復習したら大当たり。
共通テストはなぜか漢詩が好き(出題率高し)なのだけれど、
ズバリ詩の形式と押韻を聞いてくる問題はセンター以来では?
漢文は玄宗皇帝と楊貴妃のライチの話だったので、
もう少し色々しゃべっておいても良かったかな、と少し反省。
最近学校では長いからか「長恨歌」を扱ってくれないし、
以前白居易が出たこともあったし。
いや今回改めて実感しました。
国語は「教養」と「経験」です。
お正月のウィーンフィルコンサートをチラ見したことがあれば、
教会のミサとか最近の美術品の展示を映像でも見たことがあれば、
イメージはつかみやすかったと思う。
量子論も細菌も恐竜も妖怪も進化論も、
フーコーも心理学も哲学も知ってた方がいい。
国語の教科書は学校で取り上げない部分が多いけれど、
種々雑多の全文、読むだけでも読んでおいた方がいいですよ。
「教養」としてね。
あとこれから勉強する人は、
是非センター時代の過去問にも取り組んでおいてください。
国語の授業中に図録を読むのが好きだった、
国語担当平野でした。
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