學志館

2022.07.12

クマゼミは一斉にシャンシャンシャンと鳴く

教育

早い梅雨明けで出遅れていたセミが、やっと鳴き出しました。
今夕はアブラゼミ、先程ヒグラシの声が聞かれました。セミは気温を感じて鳴き出すので、今夜も暑い、という事です。

国語を教えていると、本当に色々な知識が必要になります。
光村図書中2の教科書に、2年前から採用された『クマゼミ増加の原因を探る』という単元があります。国語ですから基本的には文章の読解ができればいいのですが、一応クマゼミの鳴き声や姿形位は予習して臨みます。でないと教える側が読んでいても現実感がまるで感じられず、生徒側に想像力が育ちません。せっかく身近にあるセミという教材を扱っている教科書にも申し訳ないです。
…ところが。
學志館の生徒の中には鳴き声を聞き分けられるのは当たり前、近所で採集したぬけがらを持ってきて、これがクマゼミ、アブラゼミ…と説明してくれる猛者がけっこういるのです。そういう実地で得た知識になるともう先生はお手上げ、頭を下げて教えてもらいます。教科書の舞台は大阪ですが、學志館周辺でも確かにクマゼミは増えているようです。(統計なし・昨年の感想)実体験で得た知識は本当に強いです。せっかくリアルな環境にいるのですから、活かしていきたいですね。

ところで、次回の試験範囲に入るはずの『クマゼミ増加の原因を探る』。
3つもっともらしい仮説を次々に出して、どれが正しいのか読者にも考えさせ、根拠を示して説得力を増す、という論説文としては分かりやすいものです。
押さえるべきは「仮説を出して、理由を示す」という文章構成を理解することです。
3つの仮説、図は何を示しているのか、それぞれの否定の理由・肯定の理由がどこに書いてあるか押さえておきましょう。
「ヒートアイランド現象による乾燥によって硬化した地面によって、他のセミは潜ることができなくなった」
どうしてクマゼミは潜れるのか、書いてあったところはどこでしょうか?
後漢字もちょっと難しめなので、ちょっと意識して頑張ってください。

あ、全くの余談ですが、松尾芭蕉の「閑さや岩にしみ入る蝉の声」に出てくるセミは、クマゼミだそうですよ。

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