學志館

代表あいさつ~塾長から塾生へ~

理想と現実を繋ぐために、
charge change challengeとは

 学習の目的・意義について学年や個人で様々なものがあります。それをニーズの違いと言い、学習塾もニーズの違いに応じた形態が存在します。例えば、中学受験は日能研・啓進、高校受験は中萬学院・ステップ・臨海・湘ゼミ等、大学受験は河合塾・代ゼミ・駿台等・・・生徒・保護者は、自分たちの目標実現に一番適していると思う学習の場を選ぶことになります。

 つまり、学習塾を選ぶ行為は目的的選択です。目的志向とは、とにかく~大学、~高校、~中学に入学することを第1に考え、それ以外は排除する思考法でもあります。そのため、各学年がその志向に基づいて選択された学習を続ける場合、それ以外のことは圏外となり軽視されざるを得ません。

 一方、動機付けの観点から学習を目的的に限定しない捉え方があります。つまり人間を育てる見地から、各年代で学習するにふさわしい内容を学習していく。生徒の成長時期に訪れる疑問や葛藤に応えていくことに重きを置く立場です。勉強以外は関係ないと言う姿勢ではなく、学習する主体である人間(生徒・子ども)の精神的成長が本来の学習には欠かせないという考え方です。

 本来学習とは、学習することで気持ち・心がしっかりし、精神的人間的に成長できることを意味しています。受験の結果にのみ焦点を当てた目的的学習は人間的成長には必ずしもリンクせず、無理な学習が精神的弊害を招くことも多々報告されています。

 もちろん、入学したい希望があれば受験をしなくてはなりません。そのための受験勉強を否定することはできないし、受験勉強を悪と言っているわけではありません。横並びでみんな平等が良いと、運動会のかけっこでも順位をつけないというのは間違っています。競争があっても、その中で自分が全力で取り組むことは大切なことです。

 しかし、その時に、何を動機とするか? 周りのみんながやっているから、親や先生に言われるから、負け組になりたくないから・・・を動機とする時、子供たちのエネルギーはどこから出るのでしょう? その時期に頑張ったことがその後、自分の人生に良い影響を与えることができるか? それだけエネルギーと時間をかけたのだから生き方の鋳型にならないはずがありません。それならば、よりよい人生を築ける人生の原型になれる勉強の仕方になった方がよいと私は考えています。一過性の詰め込みばかりではなく、先の見えない精神論でもない、これからの自分を形づくる原型となるような学習の習慣を育むことができればと願っています。

 例えば法則を組み合わせて物事を予測したり、感情的に受け取っていた自分を客観的に見ることができる別の視座を意識できたり、過去の歴史が現在とこんなにも繋がっていることに目を見開かれたり、身の回りの些細なことから地球の環境に思いを馳せたり・・・学ぶことが自分を含めた世界をより深く知ることにストレートに繋がる。そういうことが勉強する目的であり、目指すものと學志館は考えています。

 学ぶことは一人ひとりの生徒の内側に基づく動機が原点であり、スタート地点になる。もちろん、最初からその地点から学習に向かう動機を意識できる生徒はいません。が、学習を進めていく中でその自ら自身の動機に近づくことができます。今までは順調だったけれども急に成績が停滞してきた、伸びなくなってきた。その時こそ、自分自身の学習の動機をもう一度、何度でも見直すとき。試験・受験のために今まで以上に勉強をしなければならなくなった。プレッシャーもある。意欲が今ひとつ出てこない。そういうときも、従来の学習の動機を見直すときでしょう。

 充電し(charge)、自分の目的意識や動機を考えたら、次は今までの学習姿勢や習慣・問題への取り組み方を変えてみる(change) そして、変わった自分が定着してきたら新たな目標に挑戦してみる(challenge)。

 これらの3つの流れを十分に辿ることができれば、バランスの良い学習をすることができ、自分の将来の生き方の良い原型にもなります。たとえ受験の結果が希望通りでなかったとしても、その過程で身に付けた学習姿勢はその後の勉強のみならず、すべての分野で力になることでしょう。

學志館 代表志村 正明

e-mail:genesis1994@gakushikan.jp

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